豚の格付けについて説明。ついでに牛も。 勤務開始14日目
どうも、こんにちは!
IT豚野郎です。
実際の勤務開始から一人前の豚飼いになるまでの日々を綴っていきます。
さて今日は前回の引き続きのテーマ、格付けについて話していきます。
格付けと言えば牛がイメージしやすいですよね。
【A5ランク黒毛和牛!!】とか聞いたことあるんじゃないかなと。
で、それと同じように豚にも格付けがあります。
豚はですね、内訳の詳細が5種類しかないです。
"特上" "上" "中" "並" "等外" という5種類です。
この中で特上というのはもうマジで特上なので超レアです。
数年前のデータしか見つからなかったけど豚肉全体の0.1%らしいです。
むっちゃレア…!食べたい…!
最近格付けの方法がちょっち変更されたって話は聞いているので、
今はもう少し特上が出易くなっているみたいですよ。
格付けの決め方ですが、牛の格付けとちょっと違うところがあります。
ってかまず牛の格付けってのを意外と皆さん知らないと思うんですけど、
(俺も知らなかったし)
別にA5だから美味しいってことはないんですよ。
5っていう数字が美味しさを示すだけで、Aっていうアルファベットはその牛からどれくらいお肉が取れるかってのを示すだけなんです。
・美味しさレベル うまい← 5 4 3 2 1 →うまくない
・たくさんとれるレベル たくさん← A B C →少し
なので A5でもC5でも美味しさとしては同じなんです!
でもなぜかまあA5がもてはやされますよね。
なんとなくそんなもんなんでしょう。もはや格付け云々ってよりは『A5』というブランドみたいになっているので、ここまで格付けを確固たるものにした牛肉関連の人たちすげえ。
それでですね、豚の場合は ABC に値するものと 数字の12345に値するものが一緒になって格付けが決まります。
なので特上ならばいっぱい取れるし美味しいっていうことです!
逆にめっちゃ美味しくてもいっぱい取れない場合は特上じゃなくて上とか中とかになっちゃいます。
ここはちょっと牛と違ってずるい部分です。
この辺の理由があるので特上は少ないんですかねー。
あとずるいのはですね、もしかしたら牛も一緒かもしんないんですけど、
実はただひたすらいっぱい取れるだけじゃダメなんですよ。
と畜場でカットしやすい一定の重量、大きさ以内じゃないと特上ってつけてくんないんですね。
めっちゃ美味しくてめっちゃ肉いっぱいとれる豚ちゃんでも、体が大きすぎちゃうともうそれだけで特上をつけてくれない。ちょっとランク下げられます。
で、ランク下げられる=買い取り値段が下がる、のでずるいっすよね。
と畜場、結構がめついみたいです。
そして格付けの結果なんですが、残念ながら牛と違ってあまり豚は重要視されていないのが現状です。
確かに買い取り値段とかは違うんですけど、じゃあそれがスーパー特上だから高い値段で売れるかって言うと違うんですよ。
だって多分皆さん特上の豚とか見たことないですよね?
たぶんスーパーや小売店もそれやってもあんま売れないって思っているんですかね。
なので自分のところで加工して売るのであればその特上だからっていう付加価値をつけられると思うんですけど、世の中的には全然差別化されてないのが実情です。
というところで本日のまとめです。
①豚にも格付けがあって、特上はめっちゃレア!
②でも別にそれが世の中に価値としてあまり認められていない。
という切ない結論になりました。。。
ってことで本日の業務はこれまで!
また明日もよろしくお願いします!