堆肥作りと浄化槽 勤務開始7日目
どうも、こんにちは!
IT豚野郎です。
実際の勤務開始から一人前の豚飼いになるまでの日々を綴っていきます。
さてさて、前回は糞取りの話を書きましたが、それの続きとしてコンポストと浄化槽について書いていきます。
コンポスト?生ゴミ?
浄化槽?なんで?
って思われるかもですが、畜産業とは密接な関わりがあるんです!
(僕も全然知らなかったけどね!)
前回記載した通り、豚からは大量の糞尿が生産されます。
毎日数トン単位なのでどんどん処理しないとやべーっす。
で、これをただ捨てるわけでは環境汚染しまくりなので自分の良心が許しません。
いや、こんなSDGsな世の中なので、お国も自治体も許さないです。
じゃあどうするかっていうと、
・うんこ→コンポストで堆肥化→農家さんに使ってもらう
・しっこ→浄化槽で綺麗に→河川に排出(一般家庭と同じ)
っていう流れです。
それぞれどんな感じか見ていきましょう!
▪️コンポスト
うちは強制発酵式ですが、施設がまずでけーっす。マジでけーっす。
建物三階建てくらいのタンクっす。
施設使わず単純に積んでおいて定期的にかき混ぜるとか、平面で広げて自動でかき混ぜるとか施設とかもあり、コストメリットや立地条件でベターな選択はかわります。
うちの農場は強制発酵が合ってます。
んで、タンクの下にでっかいバケツ的なものがあるので、それにショベルカーからうんこをバシャーっといれて、スイッチオンします。
すると自動でうんこたちが三階まで持ち上がって、屋上の扉があいて、タンクの中に投入されるわけです。
あとは自動で撹拌されてよい感じに堆肥になって下からでてきます。うむ。
▪️浄化槽
こっちもめっちゃ大がかりな設備です。
調べた感じは価格にして数千万。養豚場えぐいっす。
工場みたいなもんなんで初期の設備投資がえぐい。牛よりさらに新規参入はしにくい業界かと…
浄化槽の仕組みとしては一般と一緒です。
でも一般の浄化槽の仕組みなんて誰も知らないだろうからざっくり説明。
汚水はこんな流れで綺麗になります。
脱窒槽→曝気槽(ばっきそう)→再脱窒槽→再曝気槽→…
いや、正直まだあんまわかってないっす。
今理解しているのは『微生物が空気をエネルギーに汚水を浄化する』ってくらいです。
曝気槽ってので空気を入れて微生物を応援しているみたいです。
このへん詳しくわかったらまた書きます。
こっちはデイリーで数値を計測して、微生物の頑張り具合とか見てます。
微生物が頑張ってくれないと規定の水質まで綺麗にできなくて、お叱りや業務停止命令とかでるっぽいす。
がんばれ!君らがいるから美味しいお肉が作れるんだ!
クリーンでサスティナブルな未来が見えるんだ!!
▪️捕捉
コンポストとか浄化槽とかって『臭いやばそう』って思うかもですが、意外や意外。
別にそんな臭くないんすよ。(さすがに無臭とは言えんが…)
今回調べて知ったけど、糞尿を嫌気性で発酵(ようするに空気とうまく混ぜずに発酵)させると、アンモニアに代表される悪臭物質が発生されます。
対して好気性で発酵(空気と良い感じに混ぜつつ発酵)させると悪臭物質にはならず、無臭な物質に変質するのです。
なので牛小屋、豚小屋が臭いのって糞尿をさっさと処理せず、嫌気性で発酵が進んじゃってるからなんですよ。
迅速に適切に処理すれば悪臭でないんで、コンポストも浄化槽も無臭に近いってことなんですねー。
ってか微生物すげーな。
空気だけ食べてこんな素敵な行為をするなんてもはや神だわ。
納豆、豆腐、日本酒、ビール、ワイン、キムチ、チーズ…
今まで、数限りなく微生物のお世話になってたけど実感として感謝した事はあまりなかったです。
でも!今日からは!
毎日仕事でもお世話になります!!
微生物!まじでありがとう!!!
これからも君たちが食事しやすいような環境作りを目指していくね!!!
ってことで本日の業務はここまで!
また明日もよろしくお願いします!